営業は事前準備に始まり、事前準備に終わる。
先日Gunosy見てたら、以下の様な記事が流れてきました。
http://u-note.me/note/47487488
「アイスブレイク」とは初対面の人同士が出会う時、その緊張をときほぐすための手法であり
営業活動時に商談をスムーズに進める為のテクニックです。こちらの記事はそのテクニックを説明しています。
これを見て何となく営業について書きたくなったので今回は営業の「事前準備」について先輩や上司に教わった事に私見を交え記載します。
・主にこれから社会に出る方や、今まで営業をやった経験がないけどこれから営業をやる方に見て欲しい記事
※そんな高尚な営業論を書いている訳ではありません。
・営業先は中堅~大企業を想定しています
※個店~中小企業はまたアプローチが少し変わります
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営業は事前準備がモノを言う
リンク先の記事はアイスブレイクを主眼に置いた記事なので事前準備は「相手の会社について情報を調べていく事」とサラッと書かれております。
しかし本来は事前準備が最も重要であり「営業活動は事前準備で終わっている」と思うほどメインの作業だと私は考えています。
事前準備とはただ相手の情報を知るだけではなく
商談の前にあらゆる可能性を考え、想定する行動
だからです。
お客様の会社情報を調べる
すごく大切な事なのですが、表面的に洗っただけだと意味がありません。
どんなサービスをやっていて、競合とどう違うのか。売上はどうなのか。
運営会社はどれくらいの規模で、業界的の立ち位置がどうなのか、ステークホルダはどうなっているのかは最低限把握しておくべきだと思います。
特に株主や関連会社などの資本構成は絶対に見ておきたい項目です※詳細は後述
情報収集のコツとしては
もうとにかくググってググって、ググりまくる。
身も蓋もない話ですが、これに尽きると思います。今はネット上に様々な情報が転がっているので全部収集するくらいの勢いで見ると良いかもしれません。
例えば担当者がFacebookをやっていれば、趣味嗜好や考え方などが分かります。またある程度の知名度を持つ企業であれば、メディアに戦略が取り上げられている事もあるでしょう。(そこに担当者の声があれば儲けものです)
他にも求人情報とか、担当しているサービスのニュースリリースくらいは目を通しておくべきだと考えます。アイスブレイクさせるなら
「御社と担当者様に興味があり過ぎて、色々見ちゃいましたえへへ」
みたいなスタンスで質問をぶつけてみるのが手っ取り早かったりします。
実際に出来る範囲内であれば、そのサービスを自分で使ってみるのも良いかもしれませんね。
その他の事前準備
事前にゴールを設定しておく
これは上司から長年、口酸っぱく言われてきたポイント。
「いやそんなのどうなるか分かんないじゃん」って話ですし、私もそう思ってたのですが一番重要なのはこれなんです。
商談は自分の思う通りに進まないもの。今日はガッツリ1時間話すぞ!と思っていたのに、5分くらいで終わっちゃった。みたい事もよくあるのですが
どんな状況に陥ってもこれだけは成し遂げるというゴールを決めます。
・このアクションを絶対する
・次のアポを絶対決める
・この項目は絶対ヒアリング
などどんな細かいものでも良いのですが、これだけは必ず達成する様に心がけます。ただ漫然と営業をするのではなく、その心がけを持った上で臨む事が重要。
世のスーパー営業マンは事前にストーリーを練り、お客様を取り巻く環境と自分達が手に入れたいゴールを冷静に且つ、俯瞰的な視点で見て最終的に想定した落とし所に誘導します。
私はまだまだそんなレベルまで到達出来ていないのですが、こういったスキルは普段から意識し事前に想定する癖を付ける事が大切だと考えます。
お客様の周辺環境を把握して"政治"に対する防衛策を事前に検討する。
上記の「お客様の会社情報について調べる」の続き。お客様の企業規模が大きければ大きいほど、様々な場面で社内外から政治的な圧力がかかる事があります。案件が直前でひっくり返されるなんて話もあるでしょう。
ぶっちゃけた話、政治や既得権益についてはもうどうしようもないのが大半ですが、事前に知っていれば対処法もあるかもしれません。
その際、把握しておきたいのが前述のとおり
「株主や関連会社などの資本構成」
理由としては主に自分たちの競合、または案件がポシャる外的要因を把握する為です。
株主やその小会社、またはお客様自体の関連会社が競合だとかなり不利です。高い確率で断られるか、そもそもの当て馬か、社内事情による出来レースな事が殆ど。
これらに対抗する手立ては同じく政治を持ち込むか、担当者や決裁者がひっくり返せないほどのバリューある提案しかないので無理そうなら
早々に手を引き他の企業に注力するか、上司や自社内で動かせそうな人を探る必要があるかと思います。
必ずしも全ての企業で政治的な要因が働く訳ではありませんが、実際に目の当たりにしてから対策を練るのでは遅すぎるのであらゆる場面を想定するのが肝要です。
まとめ
私は始め、単にお客様の情報を知らなければ話せないから事前準備をするのであって一番重要なのは商品知識だ。と考えていました。
そこで上司に言われたのが
「営業は事前準備がモノを言う」
という言葉。そう言われてからデキる営業マンを見ると確かに自分と全然違います。彼らは本当にたくさん考え、想定し、行動しているのです。
どうすれば仕事を貰えるのか、それを阻害する要因は何か、どうすればそれを解決できるのか。解決出来ないのであれば、どうするのか。
あらゆる可能性を考え、想定する事が「事前準備」でありその必要性を強く認識しました。
特に情報を持たず、漫然とお客様に向かっていくのは丸腰で向かっているのと同義。情報という武器を持ち、使い方を考え、仲間を連れて戦場に出ましょう。