自省log

毎日5分をムダにしたな。と思えるブログ

チュパカブラに吸血されてるっぽい人を見かけた。

週末仕事終わりにいつも通る「裏道」を私は一人歩いていた。課長が定時間際に放り投げた雑務を片付けていた今は終電近くだが、明日はお休みなので全然問題ない。普段ならダルいことも寛容に受け取れる、金曜日ってなんでこんなに素敵なんだろう。

ここだけの話、私は裏道を探すのが好きなタイプで様々な環境にて裏道を発見しては自己満足に浸っていることも多いのだが、最近見つけたこの道はいわゆる「カップルのイチャつきスポット」だったらしく、夜遅くに歩くと高確率でカップルのラブシーンに出くわす。特に週末はその傾向が顕著で、近隣の飲み屋でデートしたあと雰囲気の良いこの道を散歩するのが鉄板コースみたいだ。

始めはなんか気まずいし、何より精神衛生上良くないので数回目撃した段階でこの道を諦めるかとも思ったが人通りが極端に少ない最高な道だけに、どうしても惜しくて最近はもっぱらこの道ばかり通っていた。だからもう私の感覚はぶっ壊れている。カップルがどんなに濃厚なプレイをしていたとしても、私を止めることなどできやしない。

だがそんな私でもその日目にした光景には絶句してしまった。
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「すごく大きな人」と「すごく小さな人」が愛を重ねている。光の関係で二人の姿はよく見えなかったがイメージを絵で書くとこんな感じ。

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シルエットしか見えないものの大きい人はスカートのようなものを履いているので恐らく女性だ。そして小さい方は男性。
女性は顔に手を添えるようにして吸い付き上へ上と引っ張るような体勢。対する男性は身長差があるために少し足を浮かせたような形になっている。

咄嗟だったこととその光景が結構インパクトあるものだった故に初見で抱いた印象は

なんか人が吸血されてる!!

だった。後にそれが愛溢れるために及んだ、濃厚なキッスだと理解したがその瞬間は上手く思考がついてこない。

このまま進むべきか正直迷った。この手の道で堂々とイチャついているカップルは、基本的に人が通ることも織り込み済みなので横を通るのなんて造作も無いことだが、問題は印象の通り「"何か"が血を搾取している可能性」が0ではないこと。

世の中にはまだまだ私の知識が遠く及ばない、奇怪な現象が数えきれないほどあるのだ。例えば吸血UMAと呼ばれる「チュパカブラ」のような存在が日本にいたとしても全くもって不思議ではないのである。このままなんの気なしに歩いていって果たして大丈夫なものなのか。

ただここで手を拱いていても解決策は一向に出ないもの。もういい、チュパカブラなんていやしない。私はカップルの横をそそくさと通り抜けることした。

一歩、二歩。カップルに近づき、なるべく目線を向けないよう静かに、ただ悠然と歩みを進める。ここで慌てた素振りを見せてはいけない。恐れ慄いている私をチュパカブラっぽい人に絶対悟られるな。

だがチュパに限りなく接近したその瞬間、私はつい素っ頓狂な声上げてしまった。

課長!!!?

そう目の前で吸血されている男性は、私の直属の課長(身長156cm)だったのである。課長は妻子ある身。本日は「家族サービスがあるから」とメンバーに業務を全て放り投げ定時退社をしていたはず。
なんで会社のこんな近くで、それも自分よりかなり大きな女性(推定170cm以上にヒール)に血を吸われているのか。
______

私は、気づくと走っていた。とにかく走っていた。疑問は何一つ解決していないけどとにかく走っていた。あの場であったことを全て無かったことにしたかったからだ。しかし残念ながら課長とはバッチリ目が合っている。

このままだと発覚を恐れた課長が私をスケープゴートにしてくる可能性が高い。それだけはなんとか阻止しなければ。

謎の未確認生物チュパカブラ。別名"山羊"の血を吸う者。私はまだチュパカブラに搾取されたくない。

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Ryohei Kono (@tube_ryo) | Twitter

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