自省log

毎日5分をムダにしたな。と思えるブログ

文学系黒髪清楚カム着火女子との恋物語。

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私は高校時代、クラスメイトにとても気になる女生徒がいた。彼女はいわゆる
"文学少女"でお淑やかな黒髪が男心をくすぐる清楚なタイプの子だった。

だが恋したきっかけはそんな見た目も然ることながら、彼女のギャップにやられたからだ。彼女はその清楚なルックスに反して、コミュケーション能力がずば抜けていたのである。

特に当時の私は女性経験が乏しく、女子とコミュニケーションがとにかく下手で

「自分なんかと話したら、相手は嫌な気分になるんじゃないのか」

「話しかけて気持ち悪いと思われたらどうしよう」

と毛先から足先まで全てがコンプレックスに満ち満ちているタイプだったので
始めは静かそうな彼女に惹かれ話始めたのだが、会話を繰り返す内に絶妙な距離感でのボディータッチや人を戸惑わせる発言、努めて冷静に分析して駆け引きしてくる小悪魔さに虜となっていた。

そんな彼女も趣味は見た目通り、本を読むことで「枕草子」が好きだった。
当時の会話はあまり覚えていないが

・枕草子は「をかし」という美的理念に基いて記された随筆なこと
・この「をかし」は、滑稽な有り様「をこ」を語源としていること

を聞き、彼女に翻弄される私は正に「をこ」だなと思ったことを印象深く覚えている。

そんなある日、下校しようと片付けていると彼女が「一緒に帰ろっ」と袖を引っ張ってきた。何やら相談したいことがあるらしい。
そんな事をウブな私がされてしまえば最後、ヘロヘロになってしまうもの。二言返事で承諾し一緒に帰ることにした。

帰りの電車は別々の方向なので駅の近くで随分長い間、話を聞いていたのだが要約すると彼女には好きな人がいたけれどフラレてしまったらしい。

「こんなに辛いなら、もう消えてしまいたい。」

そう自分の心情を語る彼女は涙ぐみ、可愛らしい瞳から涙が溢れ落ちる。私は嬉しかった、彼女が初めて悩みを打ち明けてくれたからだ。

「私そんなに魅力ないかな…」

彼女は上目遣いで私を見つめ、呟いた。

今こそ告白のチャンスだと思った。彼女に好きな人がいた事は正直ショックだったが、ちょうどフラれてしまったみたいだ。
それに今まで女子とコミュニケーションを碌に出来なかった私にとって彼女は言わば恩人なのである。
どうしてもこの想いを伝えたい。彼女を幸せにしたい。私は自分の想いを精一杯込め、声を振り絞った。

「そんな事ない。俺にとっては魅力的だよ。ずっと好きでした、付き合って下さい」

すると彼女は一瞬驚いた表情をしたかと思ったら、すぐに氷のように冷たい顔をしながら言った。

「タイプじゃないから付き合うのは、無理」

!!!!!!!???

彼女はそう私を一刀両断すると、振り返りもせず電車に飛び乗った。
私は唖然として声も出せず、彼女の背中を見送り肩を脱臼するくらい落としながら帰路に着いた。
_____

後にわかったことだが、彼女は相当な悪女だった。
男が弱い"清楚な女子"の皮を被り、多くの男を弄んでいたらしい。
つまり彼女にとって私はウブでバカで滑稽な有象無象の一人に過ぎなかったのだ。

その後彼女とは疎遠になったのだが、なんでこんなことを突然書いたかというと
最近になって友人から当時彼女が私のことを

「アイツは"をこ"な男だった

と触れ回っていた話を聞いて、激をこプンプン丸になったからである。

枕草子 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)

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