反面教師的に生き方を学べる三国志の武将
ずっと上司から読め読め言われていて、意地でも避け続けてきた「三国志」を最近になって読み始めたのですがあんだけ勧めるだけあって確かにとても面白い。場面がガンガン展開するから仕事の合間に読んでいると前の内容とか忘れちゃって全然進まないんですけどね。
まだ途中までしか読んでいないのであれですけど、ここまで感じだことを要約すると「三国志に出てくる人、結構カワイイ人多いな。」というのが正直なところ。
中でも一部の武将は全力で頬ずりしたくなるくらい、愛くるしい感じになっていて
「あ!過去の偉人もこうだったんだ、俺まだ大丈夫だわ」
と自分を慰めることができてしまうのです。なんというか反面教師的に生き方を学べるキャラというかなんというか。
本日はそんな感じで三国志の武将をご紹介します。基本的にまだ孔明が出てきてちょっとくらいしか読んでいないので、ここまでで出た武将のみであることと三国志原作ではなく「三国志演義」でかつ、吉川英治さんのものしか読んでおりませんので解釈等が違う可能性もあります。その辺はゆるい感じで何卒よろしくお願いいたします。あとネタバレもありますので、ネタバレやだー的な人はご注意ください。
反面教師的に生き方を学べる三国志の武将
張角(ちょうかく)
三国志最序盤に出てくる「黄巾賊」の首領・張角さん。自らを"大賢良師"と称し、数十万の信者を擁しながら天下に「黄天の世」を創ろうと画策していた人。
設定自体は余裕で中ボス級なので、読みはじめた当初は「こりゃバラモスですね」なんて思っていたのですが、150ページくらいで唐突に病死したのには驚きを禁じ得ませんでした。どんな大きな力や権力を持ってしても、人間終わるときは意外とあっさりしているもの。「権力志向も良いけれど、ほどほどが一番いいな。」そんなことを思ったものです。
張角 - Wikipedia
何進(かしん)
元お肉屋の何進さんは妹が絶世の美女で帝の奥さんになったため、瞬く間に出世した成り上がりタイプ。小心者なのに頭に血がのぼると思ってもみなかったことをやってしまい、あとから顔面が蒼白しちゃう人間味溢れる御仁で、最終的に官僚集団「十常侍」の一人に真っ二つにされてしまった。最期の言葉は「っわ!だ!」
この何進さんから感じ取ったのは一つ。"自分に似ている"ということ。
小心者で調子ノリ、あとからやったことを後悔する。そんで最期は真っ二つにされちゃう。まるで自分を見ているようで頬を赤らめながら読んでいました。ただきっとそんな人って結構いると思うんです。何進さんを反面教師にしてクレバーな判断ができる人間となって真っ二つにされないように気をつけたいものです。
何進 - Wikipedia
董卓(とうたく)
董卓さんは序盤のボス。不埒な悪行三昧をやってたばかりにクーデターを起こされて、最期は養子の呂布に粛清されちゃったおじさん。イメージは完全にどこぞの総書記。
始めは地方の一指揮官に過ぎなかったのですが、紆余曲折を経て金と権力を手に入れると徐々にダメっぷりを発揮。女性を侍らせ、酒に溺れ、暴虐の限りを尽くしたことから反感を買ってしまった。
私は金も権力も持っていないタイプなのでその心理は未だよく分かんないですけど、「金と権力はいつの時代も人を変えてしまう。」これだけは常に肝に銘じ、家賃稼ぎのこの冴えない人生を終えたいと思います。
董卓 - Wikipedia
呂布(りょふ)
三国志でも最強レベルの武将とのことで凄まじい限りなのですが、それを補って余りある思慮の浅さがプラマイマイ感を出してしまっている偉人。
軽はずみに人を裏切るし、恩を仇で返すし、酒の失敗も多いのですがこれもヒトの業ってやつですかね。もちろん裏切りは良くないのですが、呂布の愚行は誰でもやってしまいそうなものが多分に含まれています。
「自分は思っているより、体も心も弱い。」それを受け入れることで前向きに生きる道を捉えることができるのではないでしょうか。
呂布 - Wikipedia
張郃(ちょうこう)
最後はこちら。初めは韓馥(かんふく)、次いで袁紹(えんしょう)、官渡の戦いにおいて曹操に降伏して、以後は「魏」の武将として活躍した武将。吉川さんの小説だとなんと"3回戦死している"不死身の武将なのです。
1度目は汝南で関羽に、2回目は長坂で趙雲に、三回目は木門道で孔明に殺されているそうで戦死したはずなのに、何故か生きててまたすぐ戦死しちゃうなんともドラスティックな人生を送っています。
これは吉川英治さんのミスにより発生したとのことですが、影がちょっと薄かったのでしょうね。すなわち目立ち過ぎると良いことはない、影を薄くして生きることが不死身のごとく長く生きるコツなのでしょうね。
張コウ - Wikipedia