綺麗な顔してるだろ?コイツ死んでるんだぜ?
先日、私は立ち入った仕事があった為夜半友人宅へ車で走らせていた。
何故だろう。何とも言えない気だるさが体を覆っている。
しかし友人の家は比較的近い事もあって、何にせよ今は仕事だと考える事をやめた。
付近にある、友人宅所有のコインパーキングへ矢継ぎ早に車を止め、早速仕事に取り掛かった。
仕事を始めて数時間。仕事自体は一段落したのだが、先般の気だるさは一向に収まる気配がない。どうやら少しばかり熱がある様だった。
私は病気とか痛い事に殊の外弱い。基本的に目の前の障害を乗り越えられるメンタルを持ちあわせていないのだ。
「病は気から」とどこかの誰かが言ったが、これは正しい。
特に私の場合メンタルがガラスと言うか、もうなんかシャボン玉みたいなものなので
病だと分かるやいなや、最終的には大体死を覚悟する。
どうせこのまま、この世を去るのなら何としても自宅で。
外に出ると身を切り裂く様な冷気が纏わり付く。早く家に帰りたい。駆け足で車に向かった。
この時、気付くべきだったのだ。知らない間に焦っていた事に。
私は一人で運転してる時、運転が非常に荒い。特に発進時はその傾向が顕著で、殆ど急発進に近いのだが、今日は特にそれが酷かった。ブンッとアクセルを踏み、グアァ~と発進したその瞬間。
ズンガラガッシャッンシャーンン!!!
この世のものとは思えない異音が車内に響き渡る。
「???んあっ!!!」お金払い忘れた。
皆さんも御存知だと思うが、コインパーキングには「タイヤ止め」なるストッパーがついている。
これは見合った金銭を払う事でストッパーが下がるシステムになっているのだが、家に帰りたい一心だったのですっかり忘れていた。
焦って友人に連絡を入れる。すると、「たまにやられるから大丈夫だよ」との事。
なんか問題にならなくて良かった。と胸を撫で下ろした(後日、ちゃんとお金を支払いました。だって社会人だもん)
しかしもう私のカラータイマーは今にも途切れんばかりだ。早く家に帰りたい、家の布団に包まりたい。
そんな時である。ふとサイドミラーを見て、悪寒が走った。
車の後ろの方がなんかへこんでる…??
急に汗が滝の如く流れ出す。もう脇なんてグッチャグチャだ。ちょっとした床上浸水くらいの様相を呈している。動悸、息切れも止まらない。
車を横に止め、飛び出して確認する。
はい。こうなりました~。
うっひょ~、剥がれてる~!!やった~!!!!
タイムマシーンをお持ちの方は
至急連絡下さい。